こんにちは!元保育士のぷぅ(@puu_sensei)です。
最近、世間でも話題になっている「発達障害」。保育園や幼稚園でも発達障害の子の相談を受けた経験はありませんか?!昔より認知度も上がってきたので、心配になる保護者の方も増えたように思います。
しかし月齢が低いと、個性の範囲内なのか発達障害の特性なのかの見極め方って難しいですよね。そこで今回は、保育士歴が長く加配保育士&療育園で働いていた早希さん(仮名)に色々お話を聞いていきたいと思います。
保育士が見極める重要なポイントも教えてもらいましたよ!参考になることばかりですので、ぜひ最後までご覧ください!
保育士は発達障害の子がわかる?!
保育歴が長いと、定型発達なのかそれとも発達障害の子なのかは大体分かります。あくまで診断するのは専門医です。その為、保護者へ断定してお伝えすることは避けています。
特に子育て未経験の第一子のお母さんは、周りと違っていても気付かない場合が多いです。「初めての子育てなので、こんなものなのかなぁ」と疑いません。
子どもの発達障害に気づく大切さ
保育園では集団生活ですので、定型発達と比較すると特性がよく見えてくるんですよ。
発達障害の行動特徴は一人でいる時より集団の方が分かりやすいです。なので、参観日や運動会などで保護者が実際に我が子の行動を目の当たりにし保育士に相談してくるケースも多いです。
その場合は療育へ繋げられるチャンスですので、こちらも親身に対応するよう心掛けています。
発達障害とは?!
そもそも発達障害ってなんなのか気になりますよね。実は昔はあまり浸透していませんでした。個性と扱われていて、時には母親の躾のせいにされていました。その頃の保護者の方は肩身が狭かったのではないでしょうか。
自閉スペクトラム症
コミュニケーションの場面で、言葉や視線、表情、身振りなどを用いて相互的にやりとりをしたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取ったりすることが苦手です。また、特定のことに強い関心をもっていたり、こだわりが強かったりします。また、感覚の過敏さを持ち合わせている場合もあります。

自閉症スペクトラム症の中でも、アスペルガー傾向がある子は知能に問題はありません。言葉も発達していることが多く見過ごされてしまうことも多いです。小学校以降に判明したという報告もよく聞きますよ!
注意欠如・多動症(ADHD)
発達年齢に比べて、落ち着きがない、待てない(多動性-衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特性があります。多動性−衝動性と不注意の両方が認められる場合も、いずれか一方が認められる場合もあります。

幼児期の発達障害で一番多いのが、ADHDです。落ち着きがなかったり、いきなり立ち上がったりなどの衝動性が多くみられます。また、集中力がなく不注意が多いお子さんもいます。
学習障害(LD)とは
全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の学習のみに困難が認められる状態をいいます。

幼児期で学習障害だと診断されるケースは少ないと思います。保育園によっても違いますが、お勉強系のワークをする時間がほとんどないからです。しかし小学校上がっていくにつれ、診断されるお子さんが多いんですよ!
保育士が見ている7つのポイント!
① 言葉の遅れがあるか
定型発達の子と比べて、言葉を全く発さないお子さんもいます。自閉症スペクトラム症の可能性が高いと思っています。(他にも特性ありの場合)
ただ言葉の理解はしていて意思疎通がある場合は、時間と共に話し始めることもあり得ます。
② 過度な偏食はあるか
幼児であれば好き嫌いってあると思うんです。しかし偏食が過ぎる場合は要注意です。白いものしか食べなかったり、同じ感触の食べ物しか食べないお子さんもいます。

以前担当した自閉症スペクトラム症のお子さんは、白米しか食べませんでした。お母さんが作ったおかずは一口も食べずに、捨てていたそうです。とても悩まれていたので今でも印象に残っています。
③ 遊び方・興味のあるもの
くるくる回るタイヤが大好き。水への執着が凄く、その場を離れないお子さんもいます。発達障害のお子さんは、興味関心が偏っていることが多いです。
保育士は少しでも他のものに興味が持てるよう、遊びの幅を広げられると良いですね。ふとした瞬間に、他の遊びも楽しいんだと思ってもらえるとこちら側も嬉しいです。
④ 個別での指示は通るのか
集団ではなく個別での指示は通るのかをチェックすることがあります。集団での指示は聞けないけれど、個別での指示が通れば加配などでカバーすることが出来ます。
またその子に合った、絵カードや見通しがわかる一覧表などがあればスムーズにいく場合も多いです。
⑤ 集団行動での指示は通るのか
個別での指示は聞けても、集団になると指示が通らないお子さんもいらっしゃいます。その場合、原因を探ってその原因がクリアになれば集団での指示も聞けることが出来ます。
ただ定型発達のお子さんは集団行動の指示はスムーズに聞けますので、こちらも判断する材料になると思っています。
⑥ 衝動的な行動をしていないか
みんなで座っていたのに一人だけ立ち上がって、好きな遊びを初めてしまうお子さん。登園時の引き渡しの際に、保護者の手を払い門から出ていってしまうお子さんも要注意です。
衝動的な行動は危険を伴ってしまうこともあるので、保育士はよく注意をして見ていなくてはなりません。
⑦ 過度な癇癪はあるか(切り替え)
外遊びから室内遊びに入る時などの切り替えの時に、過度な癇癪を起こすお子さんもいらっしゃいます。まだ遊びたい気持ちに寄り添って、違う遊びを提案しても全くダメ。ずっと怒り狂っている場合も見極めの一つかもしれません。
癇癪を起こしているのは、そのお子さんが悪いわけではありません。そしてお母さんの躾のせいでもないんです。そこを間違えてしまうと、お子さんや保護者の方が生きづらい世の中になってしまいます。タイマーなどで練習していけば徐々に切り替えは上手くなって行きます。
発達障害を疑った際にとるべき行動とは?
複数の保育士で子どもを観察する
一人の保育士が勝手に決めつけてしまうのは危険です。必ず園長に報告した上で、複数の保育士で子どもを観察するようにしましょう。
いつもと違う雰囲気を感じ取られないように、なるべく自然体で観察するのがポイントです。
地域の療育施設と連携をとる
児童福祉法に基づく療育センターには、地域の保育園や幼稚園と連携する仕組みがあります。
気になった場合、相談してみるのも良いと思います。
家庭での様子などを聞く
発達障害の行動特徴は、集団生活の時に目立ちます。
しかし家庭での様子の中にもヒントがあったりもします。最初は困り事がないかなど寄り添って話を聞くようにしています。
いきなり発達障害の話をされても、びっくりしてしまいます。そして嫌がる保護者もいます。中には怒鳴って否定する方も!
保護者からの質問に備えて【Q&A】
療育ってなに?
療育(発達支援)とは、障害のあるお子さんやその可能性のあるお子さんが対象です。
個々の発達の状態や障害特性に応じて、今の困りごとの解決と、将来の自立と社会参加を目指し支援していきます。
療育ではどんなことをするの?
個別での療育or集団での療育の2パターンに分かれています。どちらが合っているかはお子さんによって違います。療育担当者か医師などが決めます。
個別療育
個別療育は、対象となる子どもと担当スタッフが1対1で行います。その子に合った療育プログラムを組むことが出来ます。
集団療育
集団療育は、10人以下の少人数のグループでおこないます。集団でのルールを学んだり、コミュニケーション能力を身につけることが出来ます。

特別訓練というより、遊びながら社会性を学んでいく形です。療育っていうとハードルが高そうですが決してそんなことはありませんよ!
周りの理解とサポートが大切
発達障害での問題行動は、本人がやりたくて行っているわけではないことがほとんどです。集団行動の中でいきなり飛び跳ねたり、高いところに行ってしまう場合などもあるでしょう。それは感覚鈍麻といって足りない刺激を身体に取り入れている行為かもしれません。
それなのに叱りつけたり、無理に止めさせようとするのは良くありません。お腹が空いているのに食事を与えない状態と一緒なのです。なので、周りは知識を深め理解するように努めましょう。
保護者・保育士がダメなわけではない!
子どもが落ち着きがなかったり不思議な行動をとると、お互いに責めてしまうこともあります。それは保護者・保育士側に知識や経験がないためです。
『保護者の躾が悪い!集団生活できないのは困る。なんとか家で練習してきて』
「保育士の指導が悪い!もっとベテランの先生付けて欲しい」
発達障害は誰も悪くありません。保育している保育士も、子育てしている保護者も自分や相手を責める必要はないのです。
保育士は発達障害や療育の知識が必須!
発達障害は決して珍しい障害ではありません。クラスに2.3人発達障害児がいるといわれています。
「どう対応すればよいのかわからない」「退園して欲しい」と極論になるのではなく、正しい知識を持って対応できるようにしておきましょう。
発達障害の子が邪険に扱われるのではなく、周りの理解で生きやすい世の中になると良いですよね。逆に発達障害の子の視点は面白く、びっくりさせてくれる発想を持っていることもありますよ。
発達障害の子のサポートを行う為には、保育士の数を増やしていかなくてはなりません。それには長年改善されていない保育士の待遇も良くなることを願っています。
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まとめ
いかがだったでしょうか。今回は保育士が発達障害児を見分ける時のポイントをお伝えしてきました。 必ずしも当たるというわけではありません。しかし発達障害児を担当してきた経験から、傾向が高い行動をお話できたと思います。
みなさんの参考になれば嬉しいです。