【2022年最新版】保育士の給料は処遇改善で上がる|今後の引き上げについて

本記事は広告も含みます【2022年最新版】保育士の給料は処遇改善で上がる|今後の引き上げについて

こんにちは!元保育士のぷぅです。(@puu_sensei)です。

岸田内閣総理大臣は2021年11月19日の閣議決定にて、看護や介護、保育現場で働く人々の給与の引き上げに対する政策を発表しました。この発表を受けて「やったー!!」と喜んだ保育士の方も多いのではないでしょうか。私も保育士の賃金アップは素直に嬉しかったです。

そこで今回は、保育士の給料はいつから上がるのか。そして注意点なども詳しくお伝えしていきます。よく内容を理解しないと間違って解釈してしまう可能性があります。ぜひ最後までお読みくださいね!

なぜ保育士の給料は上がらないのか

【2022年最新版】保育士の給料は処遇改善で上がる|今後の引き上げについて

保育士の専門性認知度の低さ

保育士の給料は昔から安く中々大きな改善には至っていません。それは専門性を重要視されていない職業なのが原因の一つでもあります。

子育ては資格がない母親・父親でもできます。しかし複数名の子供を一度に預かるのには、専門知識も必要です。その点を理解していない方が多いのが現状です。「誰でもできる職業」と誤解を受けることもあります。

社会的地位が低いままなので、それに伴って保育士の給料も低いままなのです。

保育士
保育士

保育士の仕事は、大変な割に給料は本当に少ないと思っています。いつも心の中で「保育士の給料上げろー」と一人デモしています。

配置人数の見直しがされない為

保育士の人数を減らして人件費率を削減すれば良いのでは。とお考えの方もいらっしゃるかと思います。しかし国で保育士の配置人数を決めている以上、勝手に人数を減らすことは出来ません。そして保育現場では猫の手も借りたい状態ですので現実的にも難しいです。

保育士の配置人数ではとても手が回らず、非正規の保育士(パート)を雇っているところも多いです。その為、人件費が余計にかかり一人当たりの賃金が低くなってしまうのです。

保育士
保育士

現在の保育士配置人数は保育士の犠牲の上で成り立っています。もう一度検討し直す必要があると思います。

公立・私立保育士との給料に差がある

保育士全てが給料が安いわけではありません。公立の保育士は地方公務員ですので、初任給は私立と変わりませんが年々給料は確実に上がっていっています。そして退職金制度もあるので将来的にも安心です。

問題は私立保育園かと思います。最近では人材確保のために待遇面を頑張っている施設も増えてきましたが、まだまだ低賃金な私立保育園が多いのも現実です。

 

給料が引き上げになった理由

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岸田総理が保育士の給与引き上げに踏み切った背景には、保育士の報酬が仕事内容に比べて十分でないという課題があったからです。

仕事量と給料が見合っていない

保育業務以外にも事務・清掃・雑務を全てこなさなくてはなりません。

その為仕事内容は多岐に渡り定時で帰れない保育士が多いです。定時内でこなせなかった仕事はサービス残業や持ち帰りで行なっています。

保育士
保育士

共働きが増え保育士の需要も高まってきました。しかし保護者の中には、保育士に教育的なものを求める方もいます。要求もエスカレートしてきて困っています。

コロナ禍で頑張っても報われないお給料

コロナウィルスが流行り始めた時、リモート出勤に切り替わった業種は多くあります。しかし保育園では、エッセンシャルワーカー(人々の生活に必要な職業の方)のお子さんもお預かりしなくてはならないので完全に休園というわけにはいきませんでした。

まだ未知の病気でしたので、保育士自身も集団生活が怖かったと思います。手洗いうがいを徹底し、消毒作業も念入りに行っていました。しかしニュースで保育士が感染したと分かると批判されてしまうケースが多かったんです。

 

他職種と保育士の給料を比較してみよう

職種 平均年齢 平均勤続年数 平均年収
薬剤師 39.4歳 7.9年 523.7万円
看護師 39.5歳 8.2年 444万円
理学療法士 33.3歳 6.2年 395.8万円
保育士 36.7歳 7.8年 355.6万円
美容師 31.2歳 6.5年 346.8万円
栄養士 35.4歳 7.7年 340.4万円

2019年賃金構造基本統計調査/厚生労働省」参考にし作成。

他の国家資格を必要とする職種と比べても、保育士の給料が高いとは言えません。そして平均勤続年数が看護師・薬剤師の次に長いのに対して、平均年収が大きく差があるのも気になるポイントかと思います。

保育士
保育士

正直大学卒業して保育士になった場合、給料が安すぎて割に合わないと感じてしまいます。苦労して4年間入学金・授業料等を支払ったのに…。

 

これまでの保育士処遇改善施策

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保育士の処遇改善等加算Ⅰについて

2015年に開始された処遇改善加算Iは、施設の平均勤続年数によって加算率が上がる制度です。常勤職員だけでなく、パート・派遣保育士などの非常勤職員も対象になっています。

「平均経験(勤続)年数」は各施設や事業所等に在籍する職員一人あたりの勤続年数を全て合算します。その値を対象となる職員数で割って算出します。

処遇改善等加算Ⅰについては、「①基礎分」「②賃金改善要件分」「③キャリアパス要件分」の3つの要素で成り立ちます。

アドバイザー
アドバイザー

内閣府の資料による加算イメージは以下の通りです。ぜひ参考にしてみてください。

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2018年子ども・子育て支援新制度市町村向けセミナー資料/内閣府

①基礎
基礎分とは各施設の職員1人あたりの平均勤続年数にあわせて加算率を上乗せする仕組みです。対象となる全職員の勤続年数の合算して、「対象となる職員数」で割った値を施設の平均勤続年数として算出し、賃金に2~12%加算されます。
②賃金改善要件分
賃金改善要件分とは、施設で賃金改善の取り組みが適切に行われているか、賃金改善計画・実績報告をふまえたうえで加算される仕組みとなります。平均継続年数によって加算率に違いがあり、11年未満の場合は一律5%、11年以上の場合は一律6%としています。
③キャリアアップ要件
キャリアアップ要件とは、職員のキャリアアップに関する要件を満たした場合に加算される仕組みです。役職や勤務条件・賃金体系の設定、職員の資質向上に向けた計画策定や研修の実施などを行った場合に加算されます。条件が満たされない場合、②から2%加算率が減るため注意が必要です。

 

保育士の処遇改善等加算Ⅱの概要

処遇改善等加算Ⅱとは、保育士のキャリアアップに向けて研修体制を確立し、技能や経験を積んだ保育士に対して賃金を上乗せする仕組みです。

今まで保育園では、園長・主任くらいしか役職がありませんでした。その為役職による手当が限られた一部の保育士しか支給されなかったのです。

ぷぅ先生
ぷぅ先生

キャリアアップの道筋を立てることによって、保育士の離職率を減らす意味合いもあるんですよ!

副主任
経験年数概ね7年以上、職務分野別リーダーを経験し、計3分野以上の専門研修とマネジメント研修後に職位の認定を受けることで月額4万円の処遇改善が受けられます。
専門リーダー
経験年数概ね7年以上、職務分野別リーダーを経験し、計4分野以上の専門研修を修了し、職位の発令を受けることで月額4万円処遇改善を受けられます。
職務分野別リーダー
経験年数概ね3年以上、6分野のうち担当する職務分野の研修を終了し、職位の発令を受けることで月額5千円の処遇改善が受けられます。
要件を満たしていれば誰でも役職をもらえるわけではありません。適性や人数の制限、研修を受ける必要があります。

 

新しい処遇改善策について【令和4年2月〜】

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①処遇改善策の時期・内容

2022年2月から9月までの間、対象となる職員に対して3%程度(月額 9,000 円程度)の賃金改善をおこなうために必要な費用が補助されます。

この事業の特例期間は9月までなので、10月には特例期間の対象外となってしまいます。

「2022年10月以降においても、本事業により講じた賃金改善の水準を維持すること」と記載があります。その為いきなり賃金がガクッと下がることが考えにくいでしょう!

②対象者と対象施設

処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱは、それぞれ保育に関わる職員を対象として実施されてきました。

しかし今回の保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業では、施設に従事しているすべての職員が対象となります。(法人役員を兼務する施設長・延長保育や預かり保育などにのみ従事する職員は対象外です。)雇用形態も正規、非正規を問いません。

・保育士 ・幼稚園教諭 ・保育教諭
・調理員 ・栄養士 ・事務職員 など

③補助要件

原則として、2022年2月から職員に対する賃金改善を実施する
本事業による賃金改善の計画書や事業報告書を事業者は作成して市町村へ提出する。事業の計画については該当職員へ周知する
補助額の全額を賃金改善に充てる
賃金改善について最低でも改善額全体の3分の2以上を基本給または決まって毎月支払われる手当によりおこなう
改善をおこなう賃金項目以外の賃金項目の水準を低下させない
ぷぅ先生
ぷぅ先生

他の賃金項目の水準を低下させないという要件が入っていて安心しました。酷いところだと、他の賃金項目を減らすなんてこともあり得るので。

保育士への説明は必須!

保育園側は保育士に詳しい内容を説明する必要があります。特に新卒で入社した若い保育士は内容をきちんと把握・理解していない可能性が高いです。

ニュースで流れているから知っているだろうではなく、運営側も保育士たちに情報をどんどん開示していく姿勢が大切ですね!内閣府「保育現場の収入引き上げについて」に詳細が載っています。説明するときの参考になるかと思います。

 

今後の問題とは

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一時的な補助金で終わる可能性も

2022年10月以降においても、今回の賃上げと同水準を維持することが前提とされています。しかし介護や医療、保育といったサービスの性質上、国が定める公定価格(介護報酬や診療報酬)が見直されない限り継続的な賃上げは難しいのが現実です。

「保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業」名前の通り、臨時で終了してしまう可能性もあります。

義務制にするべきでは

保育士の人件費に使って良いとされる今回の補助金。実は「必ず保育士に9,000円ずつ還元する」という規則がないのです。

悪質な保育園では保育士に還元されない可能性もあります。そうならない為にも国から受け取る委託費の用途に規制を設けるなどの取り組みが必要なのではないでしょうか。

保育士
保育士

保育士に還元することが目的ならば義務制にして欲しかったです。私たちが知らない間に他の費用として使われていたら悲しい…。

 

給料引き上げを受けて保育士たちは

保育士 ゆみさん(仮名)23歳

お給料が上がるのは凄く嬉しいです!でも本当のことを言うともっとあげて欲しいです。国家資格なのに給料が少ないのは残念。需要はあるのに、潜在保育士ばかりなのは給料が低いからだと思っています。

あと10万円上げてくれたら、保育士不足も一気に解消するのではないでしょうか。

保育士 かなさん(仮名)32歳

お給料が上がることに対しては素直に嬉しいですが、問題はそこではないと思っています。まず保育士の人数配置問題を解決するのが先だったのではないでしょうか。

人数配置基準を見直すことによって、必然的に保育士のお給料も上がったのかなと考えます。

 

保育士の給料を上げるためには?!

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転職が一番の近道

保育士がお給料を上げようと思った時、国や自治体にばかり期待するべきではありません。それよりあなた自身が転職するのが最短で確実の方法です。しかし実際に転職となると、分からないことばかりですよね。そこでこれから転職するのにあたっての注意点をお伝えしていきます。

ハローワークの利用は控えましょう

転職といったら「ハローワーク」という方も多いのではないでしょうか。しかしハローワークは無料で掲載できる求人サイトです。その為、財政難の保育園も紛れている可能性も高いです

せっかく転職しても、財政難で保育園自体を閉めてしまったら意味がありませんよね。そのリスクを背負わない為にもハローワークでの転職活動はお勧めしません。

「保育専門の転職サイト」がお勧め!

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まとめ

いかがだったでしょうか。今回は保育士のお給料がいつから引き上げになるのか具体的に説明してきました。

保育士の給料は、年々確実に上がってきています。需要もある業種ですので将来性も高いです。もし現在のお給料に不満があるのであれば、高待遇の保育園へ転職するのも良いかと思います。ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

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